令和4年4月から月に一度、睡眠外来を行います。
診察日および時間
4月22日(金)10:00〜12:00
5月20日(金)10:00〜12:00
6月24日(金)10:00〜12:00
※診察をご希望の方は、電話予約をお願いします。
TEL 0599-72-5555
※7月以降の診察日は、追ってお知らせします。
【 医師紹介 】
志摩市民病院 睡眠外来
中部大学生命健康科学研究所
宮崎 総一郎 医師
「眠りでひらく健康のとびら-睡眠と認知症予防-」
志摩市民の皆様は、毎晩ぐっすり眠れていますか。いまの睡眠に満足していますか。わたし自身はあまりぐっすりとは眠れていません。毎晩トイレに2回ほど起きます。だからといって、睡眠薬を飲んで無理に眠ろうとは思っていません。
睡眠でお困りの方には「
朝起きた時に、疲れがなくて、日中の活動に差し支えなければ睡眠は足りているとお考え下さい。」とお話しています。この言葉がとても重要なのです。くたくたになるまでしっかり働いた日は、私も朝まで起きることがありません。夜中に起きるのは、昼間の活動が十分でなかったから、また眠る前にテレビや携帯をみてしまったからなのです。私の場合、熟睡感のない大きな理由は運動不足だと思います。眠れない理由がわかっていれば安心できます。
今年生誕100周年の漫画家の水木しげる氏は、著書のカランコロン漂泊記のなかでこう語られています。「人間は寝ることによってかなりの病が治る。私は“睡眠力”によって傷とか病気を秘かに治し今日まで“無病”である。私は“睡眠力”は“幸福力“ではないか、と思っている。私は良き睡眠を得るため必ず夜は11時に寝る、即ち夜遊びはしない。昼間は歩く。寝そべっているスタイルは漫画だけの話。快眠を得るために運動するのだ。子どものときから大の睡眠好きだった。」
生物には、どんな環境の変化にも対応できるよう多様性があります。長く眠る人、短い睡眠でも良い人、夜中に何度も目覚める人、睡眠にも多様性があるのです。例えば地震の時、夜間に少しの物音でも目が覚める人がいるお蔭で生存を守れます。だから、高齢者の方には「朝起きた時に疲れがないのであれば、睡眠には問題ありません。あなたの中途覚醒が家族の命を守るのに役立つこともあるので、心配することはないですよ」と説明すると納得して頂くこともあります。
睡眠知識の重要性
わたしは一般の方々に、各地で睡眠の話をしています。睡眠についての知識を得ることで、睡眠の質が改善し心身に大きな改善が得られたとの話が多く寄せられます。
「コーヒーを飲む習慣をやめたことで、良く眠れるようになり、血圧が10oHg以上も下がりました」
「少し早めに寝るようにしたところ、夜の過食などの生活の乱れがなくなり、体重が減りました」
「寝ている間の無呼吸やいびきについて、病院で検査・治療したところ、夜にトイレで起きなくなり、気持ちよく朝目覚められるようになりました」
「少し長く(30分程度)睡眠時間を増やしただけで、朝寝坊や仕事中の強い眠気がなくなり、ミスもなくなり快調です」
「夜になると、脚がムズムズして眠れませんでした。睡眠外来で薬をもらってからは、ムズムズが消えて、ぐっすり眠れます。何より、よく眠れるおかげで、長年下がらなかった血圧が、正常値まで下がり喜んでいます。」など、本当にさまざまな効果です。
このように、睡眠に関する知識があるだけで、睡眠は改善されます。「よい眠りで元気になる」ように、ひとりでも多くの方々が正しく睡眠を理解し、ご心配な時は志摩市民病院の睡眠外来を受診して健やかに眠っていただければ幸いです。